Living Behavior 不可思議/wonderboy 人生の記録

そして、生きていく。

DVD 2015.6.24 on SALE

Release

DVD「Living Behavior 不可思議/wonderboy 人生の記録」

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2015年6月24日発売

PCBP.53110 / ¥3,800(本体)+税

[特殊内容/特典]

【封入特典】16Pブックレット

【特典映像】

━『プレミア上映会』
  • ●舞台挨拶
  • ●観音クリエイション「流星群 feat.ぬくみりゑ」
  • ●狐火「27才のリアル」「マイハツルア」「Answer Pellicule」
  • ●GOMESS「伝説feat. daoko」「し」「人間失格」「Freestyle」
━『不可思議/wonderboy Live』「暗闇が欲しい」「生きる」@新宿MARZ
━『Pellicule』Music Video "Living Behavior" special version

発売・販売元:ポニーキャニオン

©2015「Living Behavior 不可思議/wonderboy 人生の記録」製作委員会

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Movie

Review

 僕は、不可思議/wonderboyに会ったことがない。不可思議くんの存在といくつかの楽曲は認識していたが、ついぞライブを観ることがないまま彼は亡くなってしまった。

 でも、今年の2月に試写会に呼んでいただいて、このドキュメンタリー映画を観たときに、不可思議くんに会えたような気がした。不可思議くんとずっとずっと前から面識があったような感覚さえ覚えた。不可思議くん本人ではない、学生時代にクラスにひとりはいた不可思議くんっぽいやつのことを思い出したりもした。人を笑わせることが大好きで、そのためにはときに道化のような振る舞いさえするムードメイカーで、ヤンキーっぽいやつらとも、あまり目立たないやつらとも交流がある。女の子には誰にでも優しくしてしまうから、それが災いしていつまでも彼女ができない。日向の眩しさも、日陰の尊さも理解していて、夜は自宅の部屋で好きな音楽を聴きながら、甘美な妄想や静謐な孤独と対峙している。

 「あ、この人のことを知っている」

 この映画で不可思議くんと出会ってそういうふうに思う人は少なくないのではないだろうか。

 これは監督に拍手を送りたいのだが、この映画には不可思議くんのご家族も含めて近親者や学生時代の友人などは一切登場しない。不可思議くんのパーソナリティに迫りたければ、彼の生い立ちをよく知る人の声を集めることもできただろう。しかし、この映画は——おそらくあえて——ポエトリーラッパーとして生きていた不可思議/wonderboyの実像にのみフォーカスを当てることで、彼がどういう男で、その歌で何を訴えたかったのかを浮き彫りにしている。そのことに誰よりも喜んでいるのは不可思議くん自身だろう。

 不可思議くんはあきらかに天才肌のアーティストではない。不可思議くんのポエトリーラップは、あまりに愚直で泥臭い言葉だけを、未成熟な声色とフロウで着火し、目の前にいる一人ひとりに無防備な様相で放つ。いつだって暴力は怖いし、別れはつらいし、涙の味はしょっぱい。だからこそ、不可思議くんの歌は、昨日も今日も明日も生き抜くことに執着している。映画の終盤で谷川俊太郎氏がいみじくも残している言葉が、不可思議くんが体現する表現性の本質を端的に言い表しているということに異論を唱える人はいないだろう。

 Living Behavior=生命的行為。不可思議くんは最期までそれをまっとうした。本当は誰しもが不可思議くんのように生きられることを、僕らはどこかでわかっている。だからこそ、今もなお不可思議くんのラップは僕らを強く揺さぶる。そして、もう不可思議くんの肉体がこの世に存在しないことに疑念を抱かせる。

 ねえ、不可思議くん、こんなに素晴らしいことってあるかい? あなたの歌は、今も確かに「僕はここで生きている」と咆哮しているんだ。

三宅正一(Q2)

Comment

  • 僕が不可思議/wonderboyを初めて聴いたのは、既に亡くなった後で、正直コメントをする立場では無い気がして申し訳ないのですが、いつだったか仕事中にラジオで「Pellicule」が流れて、強烈に自分の中に入ってきて何度も聴くようになりました。
    それからしばらく経って、地元でサイン会を開いてもらうことになり、数年ぶりに高校の同級生四人と飲むことになって、みんなあの頃から倍も生きて、ひとりは教師になって、ひとりは警察官になって辞めて、ひとりはカブト虫の養殖に夢中になって、ひとりは漫画家になって、自分の本当にやりたい事をやっているのかわからないけど、何者でもなかった僕たちは何者かになり、今生きてます。
    飲みながら頭の中でずっと「Pellicule」が流れてました。
    不可思議/wonderboyさんの10年後、20年後の曲が聴けないのが残念です。

    ── 花沢健吾(マンガ家)──

  • 「Pellicule」や「世界征服やめた」などを聞いて
    こういう短編漫画が描けたらなってずっと思ってました
    言葉が胸を強く打ちつけます

    ── 阿部共実(マンガ家)──

  • もうこの世にいない彼が歌う“命”が、何故こんなにも生き生きとして眩しいのか。
    彼の生涯も、こころざしも、 小節から溢れんばかりの苦悩も、僕は何も知らないが、彼の歌に鳥肌が立ったのだから、それが全てだと思う。
    僕はいい歌を歌う人が好きだ。
    そしてその情動に突き動かされて何かを成し遂げようとする人達が美しいと思った。
    詩人は世界を比喩しようと必死だ。でも、彼の命は例えようもなく彼の命だ。

    ── amazarashi 秋田ひろむ ──

  • このコメントを書く為に送って貰ったDVD、さっきから何度やっても読み込まない。
    ガリガリとデッキからいかにも駄目そうな音がする。
    何かに逆らうような、でも何かを信じてるような音が。
    もしかしたら、こんな気持ちで音楽やっていたのかなと思う。
    俺もそうだったから。
    今はDVDどころか、映画館で流れるなんて。
    エンドロールから始まるなんて格好良すぎる。

    ── クリープハイプ 尾崎世界観 ──

  • その音楽家が生命力を最大にして伝えられる手法は何か。
    音楽は音源にして残すことができて、半永久的に「初めまして」し続けることができるね。
    今になってwonderboyさんの音源が売れてるのがすてき♡
    でも彼は、一度ライブを観るかどうかで音源の聞こえ方がガラッと変わってくるような、生粋のライブミュージシャンタイプだったんだろうな。
    もう間に合わないけど、路上でもバーでも、彼のとんでもない生命力でビリビリしたかった。
    もう間に合わないけど、それを知るために、音源だけでは全然足りないから、だから映像にまとめる必要があった。全然足りなくてもさ。

    ── 水曜日のカンパネラ コムアイ ──

  • 自分が夢見たような言葉と、自分が夢見たような切迫感。
    あなたが描いた世界が、私の前に立ち昇っていた。
    なんでもない日常が、光でもあって、闇でもある。
    あなたの言葉を突きつけられた私は、私の言葉で歌わなきゃいけなくなった。
    あなたは私を残して逝ったけど、取り残された私たちは、今もこれからももがき続けなければならない。
    あなたが立ち向かったこの世界で。

    ── ハルカトミユキ ハルカ ──

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